【迷子猫・捜索記】チャチャを探した11日間/*捜索記・4日目〜7日目*/

4日目

捜索記

2007/08/15(水)

朝・日中・夜・深夜、と捜索――成果なし。

チャチャを目撃した水路近辺の住宅街では全く収穫が得られなかった為、違う場所に隠れているのかもと考え始めた。

よって、この日の日中は、畑に隣接する、廃屋が多い住宅地を入念に調べる事にした。
(手入れのされていない垣根に仕切られていて、畑側からは直接ここへは行けない)

一応、日々の捜索ルートには入ってはいたが、とにかく荒れ方が凄まじく……、
(少し開けた山中にプチゴミ屋敷が乱立している状態といった感)
正直、ここにいて欲しくないと願うほどの所だった。

が、ここには半野良っぽい子猫3匹、母猫?1匹がいる。
猫にとっては、さほど苦痛なく隠れられる場所があるのかもしれない。

結果。
やはり私が入れる場所は限られてしまい、全部は探しきれなかった……。

(私は虫全てが生理的にダメで、悲鳴を上げないようハンカチを口に、歯を食いしばって限界まで頑張ったが――蜂の巣があったりして、細かな捜索は出来なかった……)

5日目

捜索記

2007/08/16(木)

通常の捜索は、朝・夕方・夜・深夜。成果なし。

AM 04:30〜、地震があり、その1時間前ぐらいに目が覚めたので、自宅近辺を調査。

それまでは知らなかったが、実は自宅近辺と水路際住宅地は隣接していて、人が通れる道はないが、猫なら通れそうな抜け道(?)を発見。

……と、AM 06:00〜
茶トラの猫と、チャチャ似のオス猫・Oくんに遭遇。後をつけてみた。
彼らは水路際を抜け、チャチャが逃げた畑の傍の廃屋地帯へと入っていった。

そこがOくんの散歩ルートらしい事、Oくんの首輪は遠目からだとピンクに見える事が判明。
13日(月)に私が見た『チャチャ』は、Oくんだったのではないかと、自信をなくす……。

手詰まりを感じ、思い余ってフリーコールがあるペット探偵さんに相談。

「スケジュールの都合上、すぐには依頼を受けられない」との事。
しかし無料相談は、丁寧に乗って下さった。

解った事は、

・猫は畑などに長時間いない。いても、一時的。
・比較的古い一軒家には『軒下』がある。猫は、ここが好き。
・隠れ場所が多い地域は、チラシが命。逃走近辺の住宅には『くまなく』配布、が必須。
・子猫がいる母猫は気性が荒く、自らのテリトリー内に他の猫は入れない。
・やはり家猫・避妊済みメス猫ならば、余程の事がなければ遠くには行かない。
・猫は日中は動かない。探すなら夜〜早朝。

日中は捜索に不向きだとサイト等で読み知っていたが、家にただいることも出来ず――チラシ配布を兼ねるとはいえ、無理に探し回っていた。

短時間しか眠れず・食べれず、体力は限界を超え、チャチャの気配すら感じ取れない日々が続いて、精神的にもボロボロだった。

ペット探偵さんの、
「日中に無理に動く事はない、倒れちゃいますよ!人間が倒れたら猫ちゃんも探せませんよ!」
との言葉に、休息する時間も確かに必要なのだと思い知り……、
この日は、日中にチラシの原稿を手直しし(逃走日などを削除、首輪の詳細写真を追加添付)
夕方、近所の印刷屋にて、100枚カラー印刷を依頼しに行った。

PM 23:00〜
入浴中、チャチャの首輪の鈴の音の幻聴。思わず急いで外に出る。
同じ階の住民の方と遭遇。
挨拶をしたら、小声で「猫探しているの?」と話しかけられた。

そして、8/12(日)同時間帯、私達が住む集合住宅の敷地内の入口にて、お座りして建物を見上げる猫がいた、と告げられた。
帰宅の為、その猫の傍を通り過ぎようとしたら、驚いて畑の方へ逃げてしまったそう。

その住人の方は、今までこの建物が面する道路沿いで猫を見かけた事はなかったから、珍しいなと……、覚えていたとの事。

その日は、チャチャが逃げた日。チャチャの、使用済み猫砂を撒いた日。

そして私と家人は、その日その時間帯、たまたま家に戻ってしまっていた……。
――お礼を述べ、お願いしてチラシを受け取って頂き、家に戻って号泣した。

PM 23:30〜
窓を開けて外を見ると、チャチャが逃げた畑に隣接する、廃屋地帯の倉庫のような建物の上に、いつもはない、丸い黒い塊があるのを発見。

懐中電灯で照らすと、光る2つの目が。
気になって、家人と共に懐中電灯を持って畑へ向かった。
(ちなみに100mほど先。家人は窓からは目視できなかった)

歩道から何度か懐中電灯を当てると、その猫は、しばらくこちらを見ているようだった。
でも周囲は真っ暗闇で、猫らしきシルエットと光る目しか見えない。
畑に入る頃には、その猫は奥へと逃げてしまったようだった。

猫がいた白い倉庫の傍に行ったが、軽く2階ぐらいの高さがあり、下から屋根の上は見えない。
畑側から廃屋側に行くことは出来ず、廃屋側からも入り込めない場所。
近くに、屋根の上を見通せる高い建物もない。

名前を呼んでも、何の猫も出てこなかった。
「やっぱり、ここが怪しいのかな?」と私。
「ここに住んでる子猫じゃない? でも夜の捜索は無意味。暗すぎて見分けられない」と家人。

逃走地点〜自宅と、名前を呼び、お風呂の残り湯を撒きながら帰宅。

『お風呂の残り湯』は、れすきゅー隊BBSにて教えて頂きました。
使用済み猫砂と同じ効果があるらしいです。多謝。

(逃走日の夜に撒いた猫砂は、不燃物・消臭タイプの物だった為、日中に撤去した)

6日目

捜索記

2007/08/17(金)

朝・夜に捜索――成果なし。

夕方、昨日依頼した印刷屋さんへ赴き、100枚のチラシを受け取る。
自宅の後ろ側にある住宅地+逃走地点の畑・奥側の住宅地(マンション地域)に一部配布。
(配布途中で、家人のご家族が捜索を手伝って下さるとの連絡があった為、帰宅)

PM 18:00〜。
家人のご家族、来訪。
同時に、目撃情報。
「14日(火)の午前中、コンビニ近辺で歩いているのを見かけた」と。

家人のご家族は、いつもの捜索ルート+畑の奥にある住宅街を捜索。
私と家人は、目撃情報があったコンビニ(逃走地点からは300mほど離れている)周辺を調査。

名前は、あまり呼ばなかった。
逃走近辺・自宅と件のコンビニは、道路を挟んで逆側に位置する。

「自宅側にいた場合、
(名前を呼ぶ事で)道路を渡った先のコンビニ方面へ呼び寄せてしまっては困るから」

という家人の意見ゆえ。

……目撃情報をどう扱えばいいのか、わからなくなる。

PM 23:00〜
昨日、同じ階の住民から聞いた目撃情報が耳に焼き付いて、しばらく外に待機したい心境に。

実家に連絡をするという名目もあり、外――
昨日、住人の方から聞いた『座って上を見上げていた猫』がいた場所で、1時間ほど、畑を見ながら電話で母と喋った。

電話を切っても、猫の気配は感じなかった。
去りがたい気分で、自宅集合住宅の裏手にある駐車場へ行った。

ここからも、畑と廃屋地帯が見える。
と、廃屋地帯から走り寄ってくる猫がいた。
猫は私から3mほどの位置で立ち止まり、作物の茂みに隠れながら、こちらを見ている。

気になって名前を呼び、持っていたエサを差し出したが、寄ってこない。
家人に連絡、懐中電灯を持ってきてもらったが――その頃には光る目も見失ってしまい、懐中電灯で周囲を照らしても、猫の姿を見る事は出来なかった。

(駐車場と畑の間には柵がある。
そこの畑には作物が植わっている為、畑に入るのはためらわれた)

7日目

捜索記

2007/08/18(土)

朝・日中、いつもの捜索――成果なし。

日中は、昨日の続きで『畑の奥』のマンション地域へチラシ配布。
世帯数が多く、チラシが足りなかった。(全体の半棟ほど、配布)

午後〜夕方、市内にある何軒かの動物病院に電話、問い合わせ。
その後、チラシ提示の許可を頂いた病院へ、チラシを持参。
(家人の妹さん、私+家人の2手に分かれて行った)

連日の捜索、実際に動いているのは私。
家人は夜に「危ないから」と付き添ってくれるぐらい。

疲れきっていて、泣きじゃくりながら「どうして一緒に探してくれないの」と、家人に当たった。
――家人としては、姿を見せてくれなければどうにもならない、という考え方のようだった。

(家人はこの時の在住地が生まれ育った場所。比較的田舎といえる場所で、生家では数多の外飼い猫ちゃんと一緒に育ったとの事で、経験上、『猫は1〜2ヶ月いなくなっても必ず帰ってくる』的な考え方が根本にあった模様)

私は毎日動き回って探していたけれど。
その行動は、ただ闇雲に動いているだけな気もしていた。
……だから、家人にも同じように探してとは、いえなかった。

このままでは何も進展が望めない気がして、2日前(捜索・5日目に以前相談した、ペット探偵さんに調査を依頼しようと、架電。

が――
スケジュールの都合上、1日しか行けないといわれた。
料金は1日14万。稼働時間は昼〜夕方、4時間――との事で、家人に反対された。

私は……、プロの方に現場調査をしてもらえば、もしかしたら何らかの進展があるのでは、と淡い期待を抱いていたが――
さすがにたった1日、『猫が動かない』という日中の時間帯・4時間だけの調査では意味がないように感じ――結局、気持ち的には、泣く泣くの形でお断りをした。

夜、コンビニ〜自宅の道路を名前呼び歩き。
逃走地点〜自宅前も同様に。こちらは、お風呂の残り湯も撒いた。

疲れと失意で、深夜は動けなかった。

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